無駄な社内研修の後日談
先日、下記のツイートに対して色々な声が届きました。
新卒で入社した会社、各部署を回って何をしているのかを学んだり工場のライン工として働いたりといった新入社員研修に無駄に10ヶ月も費やした
— 佐藤(偽名) (@JDyRzzpoexpYCXn) 2019年9月23日
ちなみにCAD操作等の実務で必須の能力は何一つ教育されなかった
技術者に必要なスキルも理解してない文系脳の教育担当人事に潰された時間は二度と戻らない
俺のこのツイートに対する反応を見る限り、同じような被害に遭った人たちは思いの外たくさんいるんですね…
仕事において必要な能力が"人脈"だと思っている管理部門と、"スキル"だと思っている現場の人間との間にギャップが生まれているのはどこの会社でもよくあることみたいです
今回は俺が上記の研修を受けた後に独学で実務能力を獲得した経緯について記載していきます
俺は上記の研修を経て、冗談抜きに社内の人脈以外に何も得たものはありませんでした
いや、人事が研修を実施したという実績作りには貢献しましたね!俺のキャリアを犠牲にした上で!
正規配属後、設計開発職として採用されていたにもかかわらず現場での設計業務ではなく既存の製品のマイナーチェンジを進めていくマネジメント業務の補佐役として配属された。当時の俺のスキルセットは以下のとおり。
・CADソフトの研修も無いのでCADの使い方がわからない
・社内手配などの資料作成方法もわからない
・マネジメント業務なのに業務フローがわからない
さらに追い打ちをかけるように、どんどん若手や中堅が辞めていくような職場環境のためOJTもいないという最悪の環境から俺のキャリアはスタートした。今思い出しても吐き気がしてくる...
そして俺は誰にも仕事を教えてもらうことも無く、配属早々放置されました…
しかし、どんなに腐敗した組織であってもそこで業務を回している人たちがいる限りは何かしら足掻く術はあるはずだと思い、俺は雑多な社内共有ファイルの中から過去の社内資料を読み漁り、俺は気付きました
人によって書き方が全然違う...
要するに業務フローも定まっていなければ社内資料の標準化も出来ておらず、独学も出来ない。
しかし、このままでは何も出来ずに終わってしまうため俺は以下の行動に出ました。
・先輩社員の業務内容や会議の内容を横で見ながら業務フローの大枠を掴む
・CADのマニュアル(英語版しか存在しない)を自腹で購入して操作方法を独学
・技術書や過去の実験レポート等を読み漁って経験の少なさをカバー
・効率的な業務の進め方やプレゼンなどのスキルをビジネス書を読んで独学
そうしているうちに少しずつ業務の全体像が見え始めて、俺は単純なデータ入力などを自動化するマクロを開発して工数削減をしたり、技術書を読んで得た知見を応用して設計変更を提案したりと次第に業務に参加できるようになっていきました。
そして、正規配属から半年程度で顧客との技術レビューや調整業務を担当できるようになるまで自力で成長しました。
最後にその年の査定について記載します。
俺は自分が配属されるまで一週間のうちに10時間以上かけていた事務作業を自動化して工数を削減したり、経験の少なさを理詰めでカバーして業務に参加してきたことなどを実績として報告しました。
その結果、まだ業務年数も浅くて新人の域を出ていないから、という理由で5段階中の3という評価を付けられたのでした。
今回のお話は以上です!
他に何か発信して欲しいテーマがあったらご連絡お願いします!