オーバースペックで不採用になった話
昨年の転職活動中、日本人ならCM等で誰もが知っている大企業に応募したときの話です。
その企業が英語が出来る機械系技術者が欲しがっていたため、エージェント経由で応募しました。
面接当日、俺は以下のエピソードでアピールしました。
・チームメンバーが全員自分よりも大幅に年上な中でマネジメント補佐をしたけれども、自分の口ではなく別の人に言ってもらう等の方法で業務に参加
・理詰めで経験不足を補って設計変更を実施して大幅なコストカットを実現
・大半の社員が英語が話せなかったため、海外拠点との折衝を代わりに担当
予め社員の能力レベルを確認しておいた上で、既存の社員よりも能力が高そうなことを遺憾なく伝えきったことで、俺は勝利を確信しました。
しかし、後ほどエージェント経由で不採用が言い渡されました。
その理由をエージェントに確認したところ、「オーバースペックでうちの会社には勿体無い、仕事がつまらなくなってすぐに辞めるだろう」と判断されたと聞きました。
俺が話した中でも特に自分の評価を下げたのは、自分よりも年上のベテラン社員たちを理詰めで論破して実績を挙げたことでした。
こうした年長者のメンツを潰しかねない人材は恐ろしくて雇えない、というのが企業の本音でした。
日系大企業のような人が辞めないことを前提に経営している会社では腰を据えて長く働いてくれる社員を求めていますし、長く働いてくれている社員のプライドを傷つけるような存在は邪魔者以外の何でもないわけです。
会社のみならず、人にはその人のレベルに合ったコミュニティがあります。
勉強のできる人は偏差値の高い学校で同じ知的レベルの人たちと付き合いますし、
スポーツや音楽のできる人はその才能を伸ばすことができる環境に身を置きます。
よく中小企業で一旗揚げようとする優秀な人の話を聞きますが、俺はこの一件があって以来「優秀な人がそうやって普通の人たちの仕事を奪うなよ」と思うようになりました。
今回は以上です!